ABOUT

ABOUT

最高の玉露を目指した研究も
先代から引き継いだ伝統

山下新壽園は、京都府京田辺市の南西部に位置する中山間地の普賢寺地域で初代園主・山下新一が約80年前に茶や野菜の販売をするために開業しました。二代目園主・山下壽一の学業終了と同時に、親子で玉露づくりを着手しました。二人は、誰よりもおいしい玉露を栽培するため、土壌や品種の改良を探求していきます。

その後、代替わりした二代目・壽一は、玉露の栽培を化学的に分析し理論化したことで、日本全国の茶産地にその知識が広まることになります。分析のために数十キロ離れた京都府立大学まで自転車で通いつめ、質問攻めにあった教授はあまりの熱心さに居留守を使ったほどだったそうです。現代も、壽一から指導を受けた茶農家やその産地に残された知識や技術が、日本茶を支えています。

初代・二代目の親子は、全国・関西・京都府の茶品評会において、優勝のタイトルである「農林水産大臣賞」を合計21回受賞することになります。

その二人が玉露の素晴らしさを多くの方に伝えるために、新壽園ならではの味わいを追求し、自園製の茶葉を黄金比でブレンドした玉露が看板商品である『新壽の露』だったのです。しかし、初代・新一の逝去に伴い、「新壽園」は一旦休業することになります。

そして、三代目園主(現園主)の新貴は二代目・壽一から伝統的な玉露づくりを学びながら、ライバル産地の福岡県や静岡県でも修行しました。これにより、革新的な栽培や製茶の知識や技術を習得することができたのです。二代目・壽一の引退を受け、もう一度「山下製玉露」の魅力を現代お客様に知っていただきたく「新壽園」を再開しました。

山下新壽園

歴代園主紹介

初代園主

山下 新一(やました しんいち)

二代目園主

山下 壽一(やました としかず)

三代目園主

山下 新貴(やました しんき)

山下玉露に懸ける想い

第73回関西茶品評会にて3大会連続で農林水産大臣賞を受賞いたしました。そして2022年、第76回全国茶品評会・玉露の部にて一等一席の農林水産大臣賞を受賞しました。
茶品評会表彰式は、祖父の二代目・壽一さんがずっと言っている自分の茶作り取り組みの『通知表』を受け取る瞬間であり、学生時代では自分にはほど遠いオール5を貰う事と一緒の喜びがあると思います。

"茶園仕事の1日の怠けがマイナス1点につながり製茶の10秒の迷いがマイナス2点につながる。"

祖父から言われた言葉には沢山の意味があり、茶園仕事・製茶・仕上げをしながら、「あの時言うてた事はそう言う事か」と結びつけられてる感覚を感じています。この仕事を始めた時はとても厳しい祖父が嫌いで、反発心から簡単に口で「じいちゃんを超えて黙らしたる!」と言ってましたがやればやるほど偉大さを感じてしまいます。今後、茶園にどんな事が起こるか分かりません。ですがその時に、祖父に怒られ、教えられ、自分にとっては嫌だった時間と怖かった祖父の言葉が、自分の知恵となり宝物になると思います。

これからも時代に合わせた玉露作りでわなく祖父が作りあげてきた本物の玉露作りをしっかり継承しいつまでも飲み続けてもらえる物となるように玉露栽培に取り組んでいきます。

『山下玉露』という言葉が消えないように頑張ります。